2014年 08月 01日
元々は北海道などの寒い地域から始まったものですが、その仕様が段々日本列島を南下してきたようです。 でも冬のことだけを考えて始まった仕様なので温暖な地域ではその気候に合わせるのは難しいです。 ここ関東地方は夏はといえばもう亜熱帯というような気候になりつつあります。 断熱というのは屋根、壁、床に断熱材を詰め込むわけです。 要は外の熱を内に伝えるのを遅らせる材料なのです。 太陽の日射熱が室内に侵入してしまうとその熱を外に出しにくくしてしまう効果があるので蒸し風呂状態になってしまいます。 ですから日射熱を入れないようにハウスメーカーはサッシにLow-Eガラス(遮熱タイプ)という薄い金属膜を張った複層ガラスを家中の窓に取付けるわけです。 このガラスは優秀で日射熱の60%程度を遮ってくれます。 サッシを閉めてエアコンを効かせればたいへん快適になります。 ここで問題です。 夏はこのLow-Eガラス(遮熱タイプ)で問題を解決してくれますが、冬はどうでしょうか。 小春日和の縁側でのひなたぼっこは気持ちのよいものですが、Low-Eガラス(遮熱タイプ)ではこれがまったくできなくなってしまいます。 ハウスメーカーで家を建てた私の知人はLow-Eガラス(遮熱タイプ)が標準仕様であったために冬の日中は寒くてしようがないといっていました。 これは以前住んでいた古い家との比較です。 古い家は低断熱住宅なのですが日中は日射で暖かかったのです。 ですからLow-Eガラスによって冬の日射を捨て去るということはかなり大きいということです。 このように最新の性能の良い材料を使うことは悪くはないのですがしっかりと効果を考えて使うことが必要です。 じゃあどうすれば良いのかというと、 昔から日本で使われている「深い軒」です。 季節によって太陽の角度が違いますので、それを考慮して夏はしっかりと日射を防ぎます。 朝夕は夏でも太陽が低くなるのですだれやルーバー、サンシェードなどできっちりと日射を防ぎます。 このようにすると冬でも暖かな日射をふんだんに取り入れることが可能になります。 やはり今どきの最新材料よりも昔ながらの知恵ということでしょうか。
by matu-mitu
| 2014-08-01 18:33
| 住む
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